元日は勤労感謝の日

元日は勤労感謝の日

今日は元日。人手不足や働き方改革でデパートも、スーパーも、飲食店も休みが多くなっている。隣のセコマは昨年から元日の営業を休んでいる。9月6日のブラックアウトには及ばないが、街は静かで灯りが少ない。「24時間戦えますか」は昭和から平成に変わった、翌年に放送された栄養ドリンクの有名なキャッチフレーズ。いま放送するとすぐさま「ブラック」のレッテルを張られて拡散して炎上するだろう。

そんな時代の変遷を感じながら車を走らせていると、20台くらいが列をなして待機しているところに遭遇した。「なんだろう」と思って降りてみると、大通西19丁目にある夜間急病センターだった。センターに入ってみると大人も子供もシニアも合せて50人くらいがいた。ここに働く方々は、まさに「24時間戦えますか」だなと頭が下がった。そう思いながら周りを見渡すとコンビニもファストフードも、電力会社も鉄道もバスも「当たり前」のように動いている。向かいにある出前寿司店はドライバーがミツバチのように忙しそうだ。

来年4月から働き方改革関連法の一部が施行される。「残業」「休日返上」が美徳なんて昭和な価値観が変わることは大歓迎だ。けれど、もし社会全体が「元日休業」したらどうなるだろうか?自然の猛威によって9月6日後は、北海道の多くの企業が休業を余儀なくされた。あのようになってしまうのだろうか。

新聞販売店にとって元日配達は1年の締めくくりでもあり始まりでもある。1年で最も分厚く重たい新聞を届ける。社員もアルバイトも「元日だからこそ」休まない。その使命感と頑張りに販売店は支えられている。それは決して「当たり前」ではない。社会もそうだと思う。元日でも頑張ってくれる人がいて初めての元日なのだ。そうでなければ、あの日のように街から賑わいも灯りも消えてしまう。それは例え1月1日であっても元日とは言わないだろう。この日も働いてくれる方々に感謝して元日を過ごしたいと思う。

朝日新聞札幌中央販売(株)
取締役営業本部長 吉井 仁