mima北海道立三岸好太郎美術館

mima北海道立三岸好太郎美術館

光と影

人生の清濁混合を描き

大正の時代を駆け抜けた画家

~三岸好太郎~

大正から昭和初期、モダニズムの画家として時代を駆け抜けた北海道出身の画家、三岸好太郎。
「生きた。描いた。愛した。」と三岸を評したのは三岸好太郎の妻、節子夫人だ。
作品にまつわるエピソードを辿る道筋で三岸夫妻の魅力が浮かび上がって来る。

二人の日常は、まるで朝のドラマ原作になりそうな悲喜こもごもで彩られ、画家という共通の志の元にのみ成り立つ特別な関係のように感じられた。節子夫人も故郷愛知県に、一宮市三岸節子記念美術館というその名を冠に持つ。夫婦共々、洋画家として功績を残した。

大正という激動の時代、岸田劉生に代表されるようなグロテスクな画風、所謂、デロリと言われた世界観に色濃く影響を受けた三岸は、麗子像の構図を想起させる「檸檬持てる少女」で春陽会の第一回展に厳選を通って入選。画壇へデビューします。

その後も上海旅行をきっかけに新しい画風を確立し、キュビズムやシュールレアリズムと躊躇無くそのテイストを変貌させて行く。感銘を受けたものを模す事への迷いのなさにむしろ清々しさすら感じる。あえて現代的な表現に置き換えれば、三岸はトレンドに敏感な若者であり、社交的で人間に対する興味と愛情に満ち溢れた人物のように見受けられる。

陰鬱な空気を纏う道化シリーズもあれば、「赤い服の少女」のような瑞々しく溌剌と生気に満ちた作品もある。そして、故郷北海道の原風景を描いた作品も多数。後期においては現実と夢想が入り混じったような世界観で「飛ぶ蝶」という名画も残している。

「赤い服の少女」のモデルとなった画家、本間紹夫氏のご息女がなんと、当館学芸員 津田さんの大叔母様にあたるという。三岸の作品を守り継承する方々の中に今も何か深い縁の繋がりを感じずにはいられない。

それぞれの作品が描かれた時代背景や、当時の三岸好太郎夫妻の暮らし向きについて想像を巡らせながら、絵画への注釈にも目を通して頂けると、より一層の感動を与えてくれるのではないでしょうか。

【同時開催:♯みまのめVOL.6】

北海道ゆかりの優れた若手作家たちをフォーカスしたみまのめVOL.6も同時開催されています。
高橋あおば:クレヨンで描く癒しと安らぎの世界
どこか懐かしい心象風景を思い起こさせるメルヘンと現実を融合した作品の数々。
吉成翔子:風の渡る彫刻
鉄という素材を曲線で表現。牧歌的な風景が浮かび上がる愛しさに溢れたオブジェたち。
平野有花:記憶の中の光を求めて
見る人それぞれの感性と記憶の領域から様々な解釈が生まれる印象派の絵画のような作品。
桑迫伽奈:ギャップからの造形
インクジェットプリントに刺繍を施すという新しい表現で陰影の形作る美を表現。

mima 北海道立三岸好太郎美術館
※入口に検温できるサーモグラフィーを設置。手指の消毒、
緊急連絡先の記入へのご協力をお願いしております。
〒060-0002
札幌市中央区北2条西15丁目
会館時間:午前9時30分~午後5時(入場は午後4時30分まで)
休館日:月曜日(月曜日が祝日または振替休日にあたるときは開館し
、翌平日休刊。ただし、11/2(月芸術週間)は開館)、年末年始、
展示替え期間等HPをご参照ください。
観覧料:展覧会ごとに異なります。HPをご参照ください。
「近美コレクション」との共通観覧券もございます。
TEL 011-644-8901    テレフォンサービス:011-621-7000
http://www.dokyoi.pref.hokkaido.lg.jp/hk/mkb/