法の違和感

法の違和感

私は法学部にて、憲法や刑法、民法や労働法など多くの法律に触れてきた。その中で安楽死と刑法39条の責任能力については疑問がある。

安楽死は、薬物の投与で死に至らせる積極的安楽死と、延命治療を中止することによって死に至らせる消極的安楽死に分けられる。前者は違法とされ刑法202条の嘱託殺人罪が適用される。後者も条件次第では合法となるが、基本的には前者と同じく刑法202条が適用される。日本の法律では安楽死を認めていない。アメリカや韓国、スイスのように安楽死を認められている国もある。なぜ日本では認められないのか。痛みや苦しみから、解放してあげることがいけないことなのか。

刑法39条1項では、責任能力がなければ無罪とされ、2項では刑が軽減されると記載されている。これは殺人を犯しても、責任能力がないと判断されれば無罪になるということだ。恐ろしいことだと思う。命を奪っているのに何の罰も受けず、加害者は日常生活へ戻る。被害者の遺族はどんな気持ちになるだろうか。殺人は、責任能力の有無に関係なく、刑法199条の殺人罪で裁くべきだと思う。

法律は、感情ではなく合理性を重視して作られている。その一方で、感情によって不合理な判断がなされる可能性のある裁判員制度を導入している。法律に適度な感情を加えることも必要ということなのか。時代の流れや変化とともに法律も見直されるべきだと思う。

朝日新聞札幌中央販売(株)

2020年4月入社:秋山 大地