いよいよ、オリンピックイヤーの幕開け

いよいよ、オリンピックイヤーの幕開け

「えーっ」「なんだって」

去年10月16日夜、翌日の朝刊紙面もそろそろ固まり始めていた時間でした。

北海道報道センターのデスク席には、東京、名古屋、大阪、福岡の各本社デスク間のやりとりが音声で流れる「ホットライン」があります。記者たちがデスク席に集まって、そこから流れてきたニュースに、口々に驚きの声を上げています。

ほどなく朝日新聞デジタルで「東京五輪の男女マラソンについて、国際オリンピック委員会(IOC)が猛暑対策で、コースを札幌に移す検討に入ることが分かった」という速報が流れました。

その夜は札幌市幹部の話を聞こうと電話をかけまくり、市スポーツ局に飛んで行ってどんな情報が入っているのか聞いたりしましたが、誰もが「寝耳に水」。それが「マラソン騒動」の始まりでした。

大会組織委員会と道・市との会議は急に開かれることがしばしば。逆に決まったと思ったらキャンセルになることも。組織委員会が札幌入りするのに伴い、東京からのメディアもやって来て、報道陣はどんどん膨れ上がります。写真を撮影しやすい場所を考えたり、声が聞き取れるポイントに陣取ったりするのに必死でした。

多忙な秋元克広・札幌市長の取材も、数分間だけ報道陣の質問に答える「ぶら下がり」取材です。最初は「札幌の名前が挙がって大変光栄」とにこやかだったのが、東京都に配慮してか、だんだん固い表情に。それでも12月19日ようやくコースが決まった時は、ほっとしたような面持ちでした。

2020年、オリンピックイヤーが始まりました。大通公園のビアガーデンがどうなるか気になりますが、札幌の街で世界トップレベルの選手を間近に見られるのは大きな楽しみです。北海道版でも新年から、オリンピックにちなんだ記事をたくさん掲載していきます。みなさま、どうぞお楽しみに!

朝日新聞北海道報道センター記者 芳垣文子

【写真説明】

昨夏の北海道マラソン。五輪マラソンのスタートもこの付近になることがようやく決まった=札幌市内