母は強し 五輪目指すママさんアスリート

母は強し 五輪目指すママさんアスリート

2020年の最も注目されるスポーツイベントといえば、やはり開幕まで200日余りに迫った東京五輪だろう。アスリートにとっては国内開催の五輪出場こそ絶対にかなえたい夢であり目標だ。道産子選手に目を向ければ、卓球の丹羽孝希(スヴェンソン、苫小牧市出身)が、20年1月に発表される世界ランキングの日本選手上位2位以内に入ることが確定し、男子シングルス代表が確実になった。

今後、各競技種目で代表争いがヒートアップしていくことになるが、記者が注目しているのは陸上女子100㍍障害の寺田明日香(パソナグループ、札幌市出身)だ。寺田は日本選手権を3度制した実力者だったが、13年に引退。結婚、出産を経て、リオ五輪後の16年秋に7人制ラグビーに転向し東京五輪を目指していた。しかし18年12月、愛娘の果緒ちゃんに「母親として五輪に挑戦する姿を見せたい」と、陸上競技への復帰を決めた。

母は強し。陸上のトラックに戻ってからは、19年4月の復帰初戦で13秒43をマークすると、同7月には自己ベストに迫る13秒07。同9月には金沢イボンヌが持つ13秒00の日本記録を塗り替える12秒97をたたき出した。東京五輪参加標準記録の12秒84まであと0秒13に迫った。高さ83・8センチ、10台設置のハードルと向き合い、コンマ01秒を削り出す戦いの日々が今後続く。20年1月14日で30歳を迎えるママさんアスリートの標準記録突破を切に願う。

 

<日刊スポーツ販売部長 長内 準>

<写真説明>

 

陸上競技に再び復帰し東京五輪を目指す寺田(写真は昨年8月のナイトゲームズ・イン福井で13秒00の日本タイ記録マーク時のもの)