球春到来

球春到来

 球春到来を告げる「第92回選抜高校野球大会」の出場32校がこのほど決定し、北海道からは十勝地区の白樺学園、帯広農がともに初選出された。特に帯広農は全国9校の候補の中から3校が選ばれる「21世紀枠」で甲子園切符を手にした。北海道の同枠選出は13年の遠軽(北見地区)以来7年ぶり4校目となる。 同校は昨年のNHK連続テレビ小説「なつぞら」で女優・広瀬すずが演じるヒロイン・奥原なつが通っていた「十勝農業高校」のモデルになったことで注目された。部員のほとんどが将来は家業の酪農に従事するため進学しており、所属学科に応じた農業実習があるため、平日には全体練習ができないなどの環境面のハンディを抱えている。しかし、農業校らしい工夫で乗り越え、昨秋の全道大会では公立校で唯一ベスト4入りしたことが評価された。 代表校発表の1週前にチームで20年のキャッチコピーを考案したそうで、その名も「すず野球」。「スピード」「スマイル」「素直さ」の「す」と、「ず」は「頭脳的に」「ずばぬけた物を持とう」の頭文字から取ったという。同校は過去82年夏に1度甲子園出場を果たしているが、2回戦で益田(島根)に2-5で敗れている。以来、38年ぶりにつかんだ夢切符。舞台は〝お茶の間〟から〝甲子園〟に移るが、爽やかな「なつぞら旋風」をアルプススタンドにもぜひ巻き起こしてもらいたい。 また、昨年の秋季全道覇者で神宮大会4強入りした白樺学園は、一般選考で文句なしの選出。過去に甲子園は夏3度(06、11、15年)出場しているが、11年の1勝(1回戦で鳥取商に園長11回3-2)のみ。チームは神宮大会での経験を生かし、1大会2勝以上を目指している。昨年も前年の神宮大会Vで札幌大谷が「神宮枠」を獲得しており、北海道は2校出場だった。今年も野球ファンにとっては春の楽しみが2倍になるのだが、十勝勢が「ワンチーム」となってともに快進撃をするシーンを見たい。選抜甲子園の開幕は3月19日、今から対戦相手が決まる3月13日の組み合わせ抽選会が待ち遠しい。                                       <日刊スポーツ販売部長 長内 準>